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YouTube 大航海 2 TED「革命前夜」

YouTubeが大海原のように広がりその中にTEDという領域も広がっている。

 

YouTubeのコンテンツの一つのTEDももはや多すぎて全部を閲覧する事は出来ない状況です。

 

ましてや日本人で英語がネイティブでない場合は誰かが翻訳してくれなければ多くのTEDは意味を理解するのが難しいのが現実です。

 

www.ted.com

 

超金持ち連中がさらに富を得てゆくことはもはや止める事は出来ないと説くニック・ハノーアの講演は必見です。

 

以下引用全文訳

 

 
06:19

だから私たちは 両政党で強い勢力を誇る― トリクルダウン政策とは手を切って 私が「ミドル・アウト経済」と呼ぶ やり方を採用する必要が あるのです ミドル・アウト経済では 経済というのは効率的で線形で メカニズム的であるから 均衡や公正に進む傾向があるという 新古典派経済学の考えを却下し 21世紀型の考え方を採用します 経済は複雑、適応的、生態系的なので 均衡や公正とは逆方向に進み 不平等になる傾向があり 効率とは程遠いが うまく管理されていれば 効果的であるという考え方です この21世紀型の観点でとらえると 現存する資源の効率的な分配によって 資本主義が機能しているのでは ないということが はっきり見えてきます 資本主義は人類が抱える問題に対して 新たな解決策を生み出すことで 機能するのです 資本主義の特質は 解決策を見つけるべく 進化するシステムだという点です 他の人たちの問題を解決した人々に 報酬が与えられます 貧しい社会と豊かな社会の違いはそこに住む人々のために 生産という形の解決策を どれほど生み出したかという 度合いの問題であることは明らかです 私たちの社会が保有する 解決策の総和が すなわち 私たちの繁栄であり このことが グーグルやアマゾン マイクロソフトやアップルなどの会社や こうした会社を作った起業家たちが我が国の繁栄に大きく貢献したと言える 理由になるのです

 
09:07

私たち超富豪は この 私たちがさらに富めば 他の人にも富が浸透するというトリクルダウン経済から 脱却する必要があります トリクルダウン理論は間違いです そんなはずがないでしょう 私には平均賃金の 千倍の収入がありますが 千倍多く買い物したりはしません そうでしょう? 私はこのズボンを2本買いました パートナーのマイクいわく 「経営者ズボン」 私はこれを2千本買えますよ でも買ってもしょうがないでしょう? (笑) 私が床屋に行く回数も 外食する回数も そう多くはありません 超富豪がいくら富をかき集めたところで 国家規模の経済を動かすことは 絶対にできません それが可能になるのは 中流階級の成長によってのみです 「手の打ちようがない」と 超富豪の友人たちは言うかもしれません ヘンリー・フォードの頃とは 時代が違います 出来ないことはあるでしょう でも出来ることもあるでしょう 2013年6月19日 ブルームバーグに私の書いた記事が 掲載されました 『最低賃金15ドルという資本家の理論』 という題です 賢明なフォーブス誌の人々の中には 私の熱狂的なファンがいますが 彼らに「ニック・ハノーアーによる とんでもない提案」と呼ばれました しかし その記事が掲載されて ほんの350日後 シアトル市長のエド・マレーが シアトルの最低賃金を 時給15ドルに上げるという条例を 法律として成立させました これは連邦内で一般的な 時給7ドル25セントの 倍以上に当たります 何故そうなったのか 分別ある方なら疑問に思うでしょう その理由は私たちが共同で 中流階級の人々に 彼らこそが資本主義経済の 成長と繁栄の源であると 再認識してもらったからです 労働者が持つお金が増えれば 企業は顧客が増え 雇用を増やす必要が出てくると 再認識してもらいました 企業が労働者に生活賃金を払えば 納税者は食糧配給券や 医療扶助、家賃補助などの 労働者が必要とする 生活保護制度の財源を 負担することから 解放されるということを 再認識してもらいました低賃金の労働者は 納税状況が極めて悪く すべての企業が 最低賃金を引き上げれば どの企業も潤い 競争も起きるということを 再認識してもらいました

 
12:56

ほとんどの人は 最低賃金15ドルというのは 常軌を逸した リスクの高い 経済的実験だと思うでしょう 私たちはそう思いません 私たちはシアトルでの最低賃金15ドル法を 論理的な経済政策を維持するための 策だと考えています それによって こちらの都市が そちらの都市を やっつけられるようになります というのも ご存知でしょう ワシントン州はすでに 最低賃金が国内で 最も高い州です ここでの時給は9ドル32セントで これは連邦最低賃金である 7ドル25セントより3割多いですが 重要なのは チップをもらう職種の連邦最低賃金である 2ドル13セントの427%に当たる 金額であるという点です トリクルダウン支持者の言うとおりなら ワシントン州は大量の失業者を 抱えていたでしょう シアトルは沈没していたでしょう ところがシアトルは国内の大都市で 最も急成長しているのです ワシントン州は 他のどの主要な州よりも 高い成長率で 中小企業の雇用を増やしています シアトルのレストラン業は 好景気に沸いています その理由は資本主義の原則として 労働者の持つお金が増えると ビジネスには客が増え 働き手が必要になるからです レストランが従業員に払う給料で 従業員が外食できるようになれば それはレストラン業にとって 悪くない話です 良い話なんです レストラン経営者の中には そうは考えない人もいるようですがね

 
15:43

ではここで私が「新資本主義」と呼ぶ 経済の新たな形 政治の新たな形をご紹介しましょう 資本主義は 他の仕組みを圧倒し 起業家にしろ顧客にしろ より多くの人を巻き込むことで より良く機能するということを 認めましょう 是が非でも政府の規模を縮小しましょう ただし生活保護制度を 切り詰めるのではなく 労働者が十分な賃金を得た結果 保護が必要なくなるように するのです 中流階級にたっぷりと投資し 私たちの経済が より公正で より包括的になるようにしましょう より公正ということは 真に競争力があるということで 真に競争力があるということは 人類が抱える問題に対する解決策を 作り出す能力が高く それが成長と繁栄を推進する 力になるのです 人類が社会における 繁栄をもたらすために 生み出したもののうち しっかり管理された資本主義ほど 優れた社会技術は 他にありません しかし資本主義は 複雑なシステムが増殖するという その根本的な力学のため どうしても不平等や富の集中 破綻に 向かってしまう傾向があります 民主主義の仕事は 大衆の関わりを最大限に高めることです ごく一部の人だけに お金を集中させるのではなく 繁栄をもたらすようにするのです 政治が繁栄と成長をもたらすのは 起業家とその顧客の双方が 豊かになれるような条件を 整えてこそです 私のような資本家と 労働者の力関係を整えるのは 資本主義にとって悪い話ではありません 不可欠なことです 最低賃金を妥当な額にすることや 医療費を手頃な額にすること 有給病気休暇や 中流階級が必要とする 教育や研究開発などの 重要なインフラをまかなうために 必要とされる一歩進んだ税制これらはやり手の資本家なら 成長のために 進んで利用すべき 必須ツールです なぜなら 私たちほど その恩恵を受ける人は いないですからね

 
18:02

多くの経済学者の言葉を信じて 皆さんは 経済が客観的な科学だと 思い込んでいるでしょう 私はそうは思いません 私は経済学もまた ツールの1つであり 地位や権力に関する 私たちの社会的 倫理的 選好と偏見を強化し コード化するために 人間が利用するものだと思っています だからこそ私のような超富豪は 私たちの位置関係が なぜ倫理的に正しく 皆のためになるかについて 他の人々に納得してもらえるような物語を 常に求めてきたわけです たとえば私たち雇用を創り出す側は 絶対に必要で 皆さんは そうではないとか私たち富裕層の減税は 成長につながるが 皆さんへの投資は 債務を膨らませ我が国を破産させるとか 私たちに関係することは 皆さんには関係ないとか何千年もの間 こうした物語は 神権と呼ばれていました 今日に至っては トリクルダウン経済です どれもこれも誰が見たって 明らかに 利己的ではありませんか 私たち超富豪は理解する必要があります アメリカ合衆国が私たちを作ったのであり 私たちが国を作ったのではありません 中流階級の成長は資本主義経済における繁栄の源であり 繁栄の結果ではありません そして私たちは決して忘れてはなりません 私たちの中で最も有能な者でさえ 状況が最悪なら 未舗装の道端に裸足で立ち 果物を売ることになるのです

 
20:19