夏スキースノーボード!
山形県の月山スキー場はゴールデンウイーク前から夏にかけてだけ営業をする特殊なスキー場です。
写真 掘り出した駐車場の脇の雪の壁!
通常のスキー場のように12月からは営業できない特殊な事情があります。
月山はとてつもなく雪が降るので3階建てのホテルも屋根まで雪の下に埋まってしまうほどの豪雪で厳冬期は誰も近ずくことが出来ません。
もちろんリフトもリフト小屋も全てが雪の下に埋まっています。
深い雪を必死に掘り出して営業にこぎつけるのですが全国のスキー場がもう雪がなくなって営業停止する頃、4月の中旬になってやっと月山スキー場はオープンします。
スキー場といっても天然の山そのものを使っていますので所々に大きなクラックが走っていたり今にも崩れそうな雪庇がせり出していたりとスリル満点です。
通常のスキー場のようにコース整備をしたりは全くしません。
パトロールの係員も居ません。
自然のままあるがままなんです。 笑い
注意 4月中はスタッドレスタイヤを履いてないと月山スキー場まで登れません。
車で志津温泉を過ぎて両側に雪の壁がそそり立つ道路を登って行くと正面に月山が現れます。
駐車場料金は500円かかります。
このお金はトイレの整備などに使用されています。
その駐車場から1本だけあるリフト乗り場まで歩くと20分ぐらいかかります。
スキーやスノーボードを持って歩くのは大変なので写真のキャットと呼ばれる南極観測隊が使っているような雪上車でスキーやボードだけ運んでもらいます。
手ぶらで登れるのでありがたいサービスです。
キャットサービスは朝の8時半から11時ごろまでやってます。
歩くのに慣れていない人はこのリフトにたどり着くまでにぜいぜい言ってしまいます。
月山スキー場は通常の2人乗りリフトが1本だけありますがもう一つはワイヤーを使ったロープリフトと言う古めかしいものを使っています。
これがまた乗るのが非常に難しく55はとっても苦手です。
下の写真の月山という看板のちょっと上に見える人だかりがロープリフトの始発点です。
上まで200M くらいをロープを使って上ることができます。
一回200円はその場で係員さんに支払います。
モーターで巻き上げたワイヤーに器具を引っ掛けてその力で引っ張り上げてもらうのですがスキーヤーは正面を向いているので比較的簡単です。
座るんじゃなくて引っ張ってもらいながら自分の足で滑り上がるわけです。
月山のロープリフトはもの凄い急斜面を引っ張って登りますのでかなり難易度が高いです。
特にスノーボードの場合は進行方向に向かって体が横向いている形になりますので引っ張られたときに支えきれずに倒れてしまうことが頻発します。
失敗した場合は何度かやり直しが効きますがみんなが見ているので3回ぐらい失敗するともう諦めてしまいます。
知り合いがこれで引っ張られた時に肩を脱臼してしまった事があります、、、笑い
今年は早めに遠征したのですが黄砂の影響なのかスノーボードの板が走りにくい(スピードが出ない)状態で雪質はちょっと残念でした。
このような雪の状態を 【雪に板をつかまれる】 と言います。
春によく見られる雪面状況です。
こうした春の雪には特殊なワックスを塗ると良いのですがジャンキーな友達に聞いたところ下の写真のワックスがとても良いようです。
今回 55はリフトの終点を降りた山の中腹からスノーボードを担いで月山の頂上近くまで「ヒィヒィいいながら」登って来ました。
山頂はガスで視界が悪かったので8合目あたりでコーヒー飲んで景色を見てのんびりしてから滑って降りて来ました。
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八合目からはこんな眺めが楽しめました!
見渡す限り誰もいない贅沢な景色です。
しかし!とにかく春の雪で板が走りません。
気温も高いので雪もグスグスしてエッジの効きも悪く自分が急に下手くそになった様な気分になりました、、、涙目
今回は通常の下山ルートからちょっと違う沢筋を回り込んでみました。
今にも崩れそうほどせり出した雪庇!この下を横切る時には命の危険を感じました!
本来であればこのようなせり出した雪庇の下は横切らないのですが今回はどうしようもなくて祈りながら横切りました。
運よくとおり抜けられましたがこいつは数日以内に崩れ落ちると思います。
滑らないボードでなんとかリフト始発駅まで降りてこの日は終了! 早っ!
滑りはさて置いてなんといってもひと滑りした後のビールは最高ですね。
地ビールの月山ビール720円をのみながら「あー今シーズンも終わったなあー」などと楽しかったスノーボードシーズンを振り返った55です。
実際には月山スキー場はこれから夏まで全国のスキー場が全部しまって行くところがなくなったゴリゴリのジャンキーたちが集まることになります。
夏ならTシャツ半ズボンで滑れますよ!
あなたのお友達が「月山に行く!」と言ったらその人は間違いなくジャンキーで重症の病気だということです…、笑い