冬になるとロケットストーブが欲しくなる。
非常にシンプルで少量の薪で最大限の熱効率を実現するロケットストーブ。
55も随分自作を繰り返しましたが室内で使用すると排煙がうまく行かず挫折して今もその残骸が事務所の傍らに残っています。
ロケットストーブの原理などは下記のサイトが非常に詳しく書かれていますのでご覧ください。
ロケットストーブ : 薪ストーブ通信さんが詳しく解説されています。
室外で使うペール缶などで作る簡易的なロケットストーブは誰でも失敗なく作れますが室内で使う暖房用となると様々な問題が起こります。
ロケットストーブの核心部分は断熱されたヒートライザーという構造(下の図の黄色の矢印の部分)で小さな焚口から空気を吸い込みながら非常に高い燃焼を引き起こすのですが55が自作したロケットストーブはヒートライザー内部の金属が高温でとけてしまいました。
ロケットストーブはこのヒートライザー部分で強力な上昇気流が生まれますので煙突を水平に横に長くひく事が出来るのが最大の特徴です。
煙を上昇気流のちからで外に押し出すというイメージです。
煙突からの排熱を横に長くひく事によってその熱も最大限に熱源として使って部屋を暖めます。
横引き7Mという信じがたい実験映像もあります。↓
4本の角材で12時間の連続燃焼も驚きのビデオです!
部屋から出る間際の煙突は手で触っても熱くはなく外部に廃棄される熱はほとんどないというほどの熱効率です。
通常の薪ストーブは廃棄される煙は非常に高熱で熱を非常に多く建物外に捨てているという事です。
海外のロケットストーブの実用例を見ると横引きの長い煙突の熱で室内に作ったレンガ製のベンチを温めている写真なども見かけます。
https://www.permaculture.co.uk/readers-solutions/build-your-own-rocket-mass-heater
ドラム缶の中に大きなヒートライザーが組み込まれていてそこで強力な上昇気流を作ってベンチにも煙を引いています。
もちろんドラム缶も高熱になります。
この写真のエル字型のベンチ部分が排熱を蓄熱するベンチです。
オンドル式のロケットストーブを探していたら素晴らしい記事を発見しました。↓
この記事にあるような仕組みが本来のロケットマスヒーターです。ロケットストーブは高熱の煙を長時間少量の薪で延々と発生させる装置と55はとらえています。
日本では様々なメーカーがロケットストーブ独特の燃焼方式を応用して通常の薪ストーブのような形の製品を販売しています。
ロケットストーブとは厳密には言えないのですが下の動画の【かつぐち】はとてもよく出来ています。
通常の鋳物製の薪ストーブの良さにロケットストーブの燃焼方式をうまく取り入れています。
先ほど書いたようにバーントンネルとヒートライザーの部分の金属が高熱でぼろぼろになりますのでこのメーカーは簡単にその部分(10000円)を交換できるように工夫していますので非常の研究されていると思います。
耐熱レンガを組み込んで排熱を蓄熱する仕組みもロケットストーブの良さを引き出しています。
ロケットストーブは炎が見えないので揺らめく炎を楽しむことが出来ませんがこのメーカーの製品ならば普通の薪ストーブのように炎も十分に楽しめます。
価格も20万円と通常の薪ストーブよりも安いので55も自作は諦めてこれを買う方がいいような気がしています。
動画で見る限り本来のロケットストーブよりは薪の使用量は多そうですが通常の薪ストーブと比べると薪の総量は半分以下で済むのではないでしょうか?
55は薪ストーブも以前使って冬を越したことがありますが薪の確保が重労働でやめてしまいました。
ロケットストーブは廃材などでも効率良く燃焼させられるので薪を割って乾燥させて積み上げておくという重労働も必要ないのでお勧めです。
問題は注文に生産が追い付かないようで現在注文が出来ないようです。
緊急連絡、販売停止。 | 丹後ロケットストーブ(薪ストーブ)「かぐつち」
気長に待てる人は注文して次のシーズンに使うのがいいかもしれません。
【カツグチ】是非欲しい!!